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完成後も、10年後も美しく
会社名:JPM 東大阪北店
永濱 正明
所在地:大阪府東大阪市長田2-12-5-102
「お宅の屋根が傷んでいますよ」と知らない訪問販売業者に言われた時の対処法
「お宅の屋根が傷んでいますよ。」
もしもあなたの家に突然こういう訪問販売業者が訪れたらどうすればいいと思いますか?
今回は
・訪問販売業者への対処法
・インターネットのホームページでも注意が必要であること
・「良い業者を探す手がかり」
について塗装業の専門家として意見を書きたいと思います。
訪問業者に多い事例
先ほども申した通り
「お宅の屋根が傷んでいますよ。」といって不安を煽り、
「診断してあげるので屋根に上らせてください。」と言う訪問業者はいまだにいます。
実際屋根に上ってみて、確かに瓦の一部分が割れている時もあるでしょう。
でも何も悪いところはないのにも関わらず「瓦が傷んでいる」と言い張る業者もいます。
もっと極端な例を言います。
屋根が傷んでいると言い屋根に上り割れた瓦の写真を提示します。
でもその瓦は元から割れていたのではなく訪問販売が屋根に上った際にハンマーでかち割ったんです。
にわかに信じられないことだと思いますがでも実際にあった事例です。
でもなぜそういうことが起きてしまうのかと言いますと、それは屋根という自分では見ることができないある意味密室の場所での出来事だからです。
自分で屋根に上ることができないので、上がって見てくれると言われれば厚意に受け取る人もいます。
その厚意を利用しているのです。
もちろん訪問販売の会社すべてが良くないと言っているわけではありません。
しかしながら先に述べたように、いきなり屋根が傷んでいると言って屋根に上り、
・考える隙を与えない
・十分な判断ができない人に契約を迫る
このような対応を契約時に取る場合は、悪徳訪問業者の可能性が高いです。
以下の事例をお読みください。
娘の私が1ヵ月ぶりに実家を訪ねたところ、屋根が新しくなっていた。
事情を聞くと、突然、業者が来て「今、無料で耐震診断をしている」というので診断を依頼した。
その結果「このままでは地震の時に瓦が落下し、近所に多大な被害が及ぶ。
工事は割引のできる今しかない」と業者に勧められた。父は年金生活者なのでお金がないと断ったが、月々の支払い額が約2万4000円であることや総額が210万円であることを強調され、やむなく契約してしまったという。
その夜、信販会社からの確認の電話で、総額約210万円の契約で10年間のローンを組むと、総額が約300万円にもなると聞き、金額の大きさに驚き断ることもできず電話を切ってしまった。翌日、業者に改めて電話で契約額が違うと解約を申し出たが、分割払い手数料分を値引きするので考え直してほしいといわれた。
また、その日の夜、販売員らが来て「今後10年以上家族全員が金融機関のブラックリストに載る」などといわれ、家族の迷惑になると思い、何も言えなくなってしまったという。工事は2日間ほどで完了した。
以上が経緯であるが、今までの屋根が早急に工事を必要とするほど傷んでいたとは思えない。
販売方法にも問題があるし、年金しか収入のない両親にとっては高額すぎる契約なので解約させたい。(相談者:33歳 女性 家事従事者、当事者:65歳 男性 年金生活者)
独立行政法人 国民生活センターより引用
これは、訪問販売の被害にあった親御さんを心配になり娘さんが国民生活センターに相談した事例です。
こういうのを読むと、自分の親の顔が浮かび何ともやるせない気持ちになってきます。
訪問業者に屋根が傷んでいると言われた時の対処法
こういう事態にならないためには、とにかく
「知らない人を屋根に上らせない。」
これに尽きます。
突然やって来た人を簡単に家の中には入れないのと同じで、たまたまやって来た訪問業者にいきなり屋根に上らせないということです。
先ほども申しましたが、もちろん訪問業者の中には誠実に仕事をされている方もいます。
だけどいい業者か悪徳業者かを瞬時にどうやって見分ければいいのか?といわれたら、一般の方に判別するのは不可能に近いので自衛するという考えを持っていただけたらと思います。
知らない人に屋根に上らせない、対応もしない。
これは一般的なセールスと同じです。
もしも言葉巧みなセールストークで断りづらい場合は
「身内に塗装業者がいるので結構です。」
とでも言って上手いこと断ってください。
ホームページも注意が必要
先ほど紹介したような悪徳訪問販売による被害は近年減ってきました。
インターネットが普及したおかげだと思います。
ただし今のインターネットには情報が多すぎて適正価格で施工する良い塗装業者を選ぶのが困難になっています。
人さまの商売に文句を言うわけではありませんが、以下にご紹介するような種類のホームページには注意された方がいいと思います。
訪問業者がホームページに移転した例
訪問業者が家に直接訪問してその際の契約でトラブルになる…というような被害は確かに減りました。
しかし今度は彼らが営業の場所をインターネットに移して活動するようになりました。
訪問販売であまり評判が良くなかった会社が社名を変えて、かつての評判がわからないようにして運営しているホームページもあります。
塗装業者ではなくWEBの専門業者が主に運営している例
医療など専門的な分野であるにも関わらず専門知識を持たないWEB会社が不正確な情報発信をして世間を騒がせたことが少し前にありました。
それと同じことが塗装業界でも起きています。
外壁塗装や屋根塗装のホームページにそれらしいことが書いていますが、運営しているのは塗装会社ではありません。
塗装業とは専門性の高い業種です。
できれば私たちのように現場で実際に仕事をしている人間の声が直接届けばいいのですが、インターネットで調べただけの知識を羅列したサイトが多いのも現状です。
塗装業の専門家から言える「いい業者」を選ぶための手がかり
その1 最初に施工した業者
例えば一度屋根塗装を専門業者に頼んだお家があったとして、そのお宅が数10年後また塗装が必要になった時、最初の業者を頼ってもらえたら一番いいんです。
でもそれをあえてしない、あるいは思い出してもらえなかったとすればそれはその業者の落ち度です。
最初に良い仕事ができていなかったということですから。
私どもはそのようなことにならないように、一度できたご縁はこの先も続くような塗装をどこの現場でもできるようにしていきたいと思っています。
その2 自らの取り組みを情報発信する業者
私たち塗装業者は塗装のプロですから、屋根を見れば本当に傷んでいるかどうかすぐにわかります。
傷んだ屋根を見れば本当に親切心で知らせてあげたい気持ちになることもなります。
でもそれを発見したからと言って見ず知らずのお宅に飛び込みで「あなたの家の屋根傷んでいますよ」と言えば私と悪徳訪問業者、やっていることは一見すれば変わらないんです。
じゃあ黙って何もせずにいればいいのか?
私は違うと思います。
「知らせない罪」という言葉があります。
知っていながら知らせないのは罪だということです。
屋根の傷みが進行するとどうなるのか?
安すぎる価格で外壁や屋根を塗装するとどのようなことが起きるのか?
私は専門家だから知っていますが、一般の方には知らなくて当然です。
でも知っているのであれば、そのことを発信しないといけません。
私がインターネットを通して情報発進しているのにはそういう経緯があります。
一般的なお客様に私共の取り組みや塗装業者の実態を知っていただけると嬉しいです。
ですから「知らせる努力をしている業者」を基準に「いい業者」を探すのも方法のひとつだと思います。
まとめ
訪問販売業者に「お宅の屋根が傷んでいますよ」と言われても
屋根には上らせない。
セールストークに応じない。
かつての訪問販売で評判が良くない会社が活動の場所をインターネットに移し、社名を変えてかつての評判がわからないように運営しているホームページ。
塗装業のことを書いているけど運営しているのはインターネットの会社の場合。
これらのホームページには注意された方がいい。
適正価格で施工して、信頼できる業者を探すためには…
最初に施工した業者を頼る。
自らの取り組みを発信し続ける業者を選ぶ。
屋根塗装、外壁塗装は費用が高額です。
それゆえ家まで来て不具合を知らせてくれる業者は一見ありがたく感じます。
ですがそれらの業者の一部には心無い業者もいます。
どうかご自分の目で業者を選んでください。
ご高齢のご両親が住む家であればインターネットに親しみのある世代で息子、娘であるあなたが代わりとなって業者選びを手伝ってあげてください。
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